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2011年8月28日 - 2011年9月3日

2011-09-01

秋の気配

日中はお日様が顔を出すと
まだまだ「あっちぃなぁー」ですが、
ゆるりゆるりとやってくる台風が
降らせる雨とともに、
少しずつ涼しくなっている今日この頃、
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さてさて、8月29日の早朝に羽田空港より札幌経由で名古屋に帰ったμ(猫・ロシアンブルー・♀)ですが、
ボクの心配も杞憂だったみたいで、
元々の飼い主のもとでぬくぬくしているようです。

まずは良かった!

元々の飼い主によれば、帰ってきてゲージの小窓を開けたときに、μと目が合い、「ニャっ」小さく鳴いたらしい。

「ただいま」

だったのか、なんなのかそれは不明。

だけど猫ばかとして言わせてもらうなら、
安堵にひと息ついたμの「ただいま」だと思いたい。

そして、元々の飼い主は変なことを言う。

「μはたぶん監督のことを忘れないよ」

嬉しいことを言ってくれるが、
まあ、ここだけの話にしておこう。

なんてったってネコノキモチは分からないんだから……。

一方、手術後でエリザベスを首に巻かれているせいか、
我が家のカワイコちゃん(チャカ・猫・マンチカン・♀)は、いまいち元気がない。

もっとも、食欲はあるし、
健康を損なっているわけではないと思うので、
「ん⁈μがいなくて寂しいのか⁉」
と、思ったりするが、
やはりネコノキモチは分からない。

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エリザベスが外れたらいつも通りに戻るんだろう、と思いつつ、
トコトコとやってきて、ヨメの膝の上でまったりするチャカの姿にも秋の気配を感じるのである。

ナガハマ家は今引越し荷物でごった返している。

ちゃんちゃん。

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2011-08-30

「ごはん食べた?」

μ(みゅー・猫・ロシアンブルー・3歳5ヶ月・♀・居候だった)が、
1年と2週間の長き我が家での滞在を経て、
昨日(8月29日)、ついに元々の飼い主の元に戻った。

よかったよかった。

1

しかしなんだねぇ……預かっているにゃんことは知りながら、
これだけの長い時間を一緒に過ごすと当然愛情は湧いていたわけで……
μ不在の空間は寂しいものがあるねぇ……。

思い起こせば1年と2週間前。

不安に怯えて車の助手席の下に潜り込んで出て来なかったμ。
手こずりました。
それからしばらくはごはんも食べず2階の部屋の隅に隠れていた。

ようやくご飯を食べようになって……
ご飯を食べるようになっても、
用を足すときとそのこと以外ではμは部屋の片隅から出て来ようとせずにずっとじっとしていた。

Img_0040

μは、その時同時に預かったCoco(ここ・猫・マンチカン・当時1歳とちょっと・♀)が、
物怖じせず我が家に来た途端我がもの顔で慣れていったのとは対照的だった。

Img_0074

そんな、ある日のことだった。

ボクが深夜机に向かっていたら、お尻のあたりを"ちょんっ"と触るモノがいた。
ボクは集中していたので驚いた。
誰に聞かせるでもなく「うわーっ、びっくりしたー」と、
ひとり声を上げ振り向くと、たたたーっと走り去るμの後ろ姿が見えた。

それが、μからの初めてのアプローチだった。

ボクは、びっくりとする同時にμのファーストコンタクトが嬉しかった。
もちろん、それまでもボクからは散々ラブコールは送っていたけどね(笑)
ようやくラブコールが届いた瞬間だったわけだ。

それからというもの、μは目に見えて活動の場を広げて行った。

2階を自由に歩き回るようになり、
おそるおそる1階に現れるようになり、
最近では、隅っこに隠れていたことなど忘れたかのように
夜寝るときはボクの傍らで丸くなっていた。

結局、μは最後までヨメには慣れなかったんだけど、
それでも、ボクの傍らで丸くなっていないと思ったら、
いつの間にか寝ているヨメの足下に、
しかもヨメの足首に頭をのせて寝たりしていた。

おふたりさんを預かって2ヶ月とちょっと経った頃だった。
Cocoを返すことになった。

なんでCocoだけ!?

そこはそれ、元々の飼い主の当時の事情がCocoだけしか引き取れない状況だったのだ。
仕方ないとはいえ、まるで中国残留孤児よろしく取り残されたμがどことなく不憫だった。

おふたりさんが別れる朝のこと。

μがCocoに餞別を送ったことも不憫に思う気持ちに拍車をかけた。
(過去ログ参照……別れと出会い、リセット、始まり!!

過去ログをご覧になっていただければ分かると思うが、
Cocoがいなくなったと同時にμは新しい仲間チャカが現れた。

チャカが現れ、μは先住猫として威厳を振りまいた。
隙を見せると「遊んで遊んでっ!」と戯れ付いていく、
当時まだ遊びたい盛りの生後4ヶ月のチャカに、
μは「シャーっ!!」と威嚇しまくった。
チャカはその度にしょぼーんとしてすごすごと引き下がるのだが、
威嚇されたことなど忘れたかのようにしばらくすると、またμに戯れ付いていった。
そんなことを繰り返していた。

Cocoと一緒の時もそうだったのだが、
μは基本的に自分が他の猫にかまわれるのが好きではない。

しかし、それもμが避妊手術をすると少し様子が変わった。
春になり断続的に繰り返された発情期にμはオス猫よろしくあちこちにマーキング行動を始めた。
それでやむなく避妊手術をさせてもらった。
もちろん元々の飼い主の承諾は得た。

もとい、避妊手術後のμの様子の変化の話だ。

μは、それまでスレンダー美猫だったのだが、
手術を境に食欲が旺盛になった。
これは、術後の猫には良くあることらしい。
そして、みるみるスレンダー美猫から「フツーの猫」の体型になっていった。
もとより元々が痩せすぎていたキライはあるので、
これでようやく「ほどよい体型」になったとも言える。

変化は体型だけではなかった。

それまでチャカに対して頻繁にしていた威嚇行動が劇的に減ったのだ。

ヨメとの距離も近くなり、チャカとも仲良くはないにせよ喧嘩はしない。
1年かけて、いよいよμが本格的に我が家にも馴染んで来た矢先のことだった。

実は、ナガハマ家が諸事情により引っ越すことになった。
引っ越しの日は9月5日。

ボクは考えた。

このまま引っ越し先にμを連れて行ってもいいが、
いずれ元々の飼い主に返さなきゃならないことを思うと、
次々に新しい環境にμを置いていくのは悪いことなのではないかと。
そして、これはμの帰郷のいいきっかけなのではないかと。

もとより今思えばなんでもっと早くにμを返さなかったのか。
チャンスはいくらでもあったはずだった。

しかし、人の生活なんてそうきっちりきっちりしているわけでもない。
とはいえ、このままずるずるしているのがいいわけでもなく、
ボクは事情を元々の飼い主に話し、μを引き取ってもらうことなった。

そもそもがμは元々の飼い主の猫なわけだから還すのが当たり前。

頭ではそう思いつつも帰すと決めた日から、
別れを思うと漠然と寂しい気持ちが鎌首をもたげた。

「還さなきゃ行けないっ!」と思う反面、
「もういいよナガハマのところで飼ってよ」と言われるのを心のどこかで待っていた。
だけど後者のセリフは絶対にボクの口からは言えない言葉。

なにより元々の飼い主はμの帰りを待ちわびているのだ。
そして、μが帰ってくるということが元々の飼い主の希望であり、
未来を切り開く出来事のひとつになるとボクは信じている。

ボクは、心に鍵をかけた。

たかが猫にこれほどまでにも感情移入するモノなのか……。
今でも、ボクはボク自身に驚いている。

さて、いざ還す段となる。

元々の飼い主の事情により、彼女がμを引き取りに横浜まで来ることは出来ない。
さりとてボクがμを名古屋まで連れて行くには、
引っ越しにまつわる諸雑務に追われ、それも出来ない。

さてさて、どうしたら……。

ペット輸送サービスみたいなモノもあるけど、
どれもが高額の費用がかかる。

そんなときに、元々の飼い主から飛行機の貨物便があるという話を聞いた。
調べてみると2000円から3000円の輸送費を支払えば「貨物」として猫を運んでもらえると言う。

おおおーーーっ!

こんな手があったのかぁー!と目から鱗が落ちる思いだった。
これはいい手じゃないかー!
さっそくJAL貨物に詳細を聞く。

JAL貨物によれば、
羽田→名古屋便の直通はないが、
羽田→札幌経由→名古屋便ならあるという。
朝6:00受付で、7:30羽田発。
札幌着が9:10。そこで少しインターバルを置いて11:25発で名古屋には13:15着の便があると言う。

決まった。
μをその便に乗せて名古屋に還すのだ!

そうと決めたら決意は固い。
……はずだったが、ダメダメオヤジは、
心のどこかでまだ「μは還さなくてもいいよ」と言われるのを期待していた。

ホントダメだねぃ……トホホ。
葛藤に心が揺れまくった。

『まったくさ、たかが猫だろう?』
ボクは自分にかけた鍵を再度閉め直した。

μを還すと決めた日から数日を経て、8月29日のその日が来た。

朝、4:30起きで、5時に家を出て羽田に向かった。
貨物便の事務所のある場所に入るためのゲートで通行許可書証をもらい、
30分ほど早く着いたボクとμは事務所の前で待機した。

2

3

道中、ゲージに入れられたμはか細い声でずっと鳴いていた。

μは、この狭いゲージが嫌いみたいで、
病院に行くときでもコイツに入れるとずっと鳴くのだ。
「ミャー」と小さく鳴くたび、
ボクは「はいはい、大丈夫だよ」とか
「はいはい、もうすぐ病院だからね」とか
「みゅーみゅーさん、お前は気がちっちゃいねぇ、変なところ行くわけじゃないからな」とか、
その時々に合わせて返事をした。

その時もそうだった。

「ミャー」
「はいはい」
「ウニャー」
「はいはい、もうすぐお母さんと会えるんだからな、そんな声で鳴かない!」
「ニャニャ」
「はいはい、大丈夫大丈夫」
「ニャッ」
「もーう…」

こんな感じである。
こう書いてて我ながらバカだなぁと思いながらもセツナサがこみ上げてくる。

1年一緒にいたんだもんなぁ……。

だけど、元々の飼い主はもっと長い間μと一緒にいたのだ。
それが仕方ない事情だったとはいえボクに預けることになり、
彼女がμといっときでも離ればなれにならなきゃいけないとなったときは、
ボクの気持ちよりずっと切羽詰まったモノだっただろう。

それを思うとボクの感傷なんて鼻くそにもなりゃしないのだ。

貨物事務所が開くのを待つ短い間にそんなことを思った。

これでおそらくもう二度とμと顔を会わせることもないと思い、
ボクはゲージのフタを開けた。

μは「ココどこ?」とばかりに、
ポーカーフェイスをキョトンとさせてあたりをキョロキョロとした。

4

おそらくすぐにμはボクとの生活など忘れて、
新しい生活に馴染んでいくのだろう。

それでいい。
それでいいのだ。
なによりそれこそがμの元々の生活なのだから……。
むしろそこにこそμの本来あるべき姿があるのだから。

ボクとの生活は、ある意味、μにとって長い旅のようなモノだったのだ。

これでいいのだ!

貨物事務所が開いた。

書類に書き込みをしている時、
いよいよお別れなんだと思うとちょっとうるっと来たが、
ここで涙をみせようモノなら、受付の女の子から
「なにこのおっさん、朝から泣いちゃって、キモイっ!」とか思われそうなので、
ここはぐっと堪えた。

総重量は6キロだったが、運賃適用重量(容積から割り出した想定重量)というのがあって、
それによると10キロになるとのことで、運賃は2430円。

安いっ!

一般のペット輸送サービスなどでは5万円以上とられてもおかしくないのに……。

5

重量計に乗せられたμは、もはや鳴かなくなっていた。
ボクが「μ?」と話しかけても、
狭いゲージの中の隅っこにへばりつくばかりだった。
μなりにどこかへ連れて行かれるという覚悟を決めたのだろう、
もしくは怯えきって返事すら出来なくなっていたのだろうか……。
どっちにしても猫の気持ちはよくわからない。

「じゃぁ、お願いします」

受付の女の子にそう告げると、ボクは少しだけ振り返ったが、
ゲージを覗き込んだりせず、その場を後にした。

貨物事務所を出てすぐに、
元々の飼い主に『今、μを託しました』とメールすると、
ボクは車を走らせた。

「空路でμが弱ったりしないかな?」
「新しい生活に早く馴染んでくれればいいな」
などなど様々な心配を抱えつつ湾岸道路を進んでいった。

扇島のトンネルを走っているときだった。
ふいに、
「ごはん食べた?」
「みゅーみゅー、ちゃんとごはん食べた?」
というセリフが心の中に浮かんで来た。

μは、お腹をすかせてボクにまとわりつくくせに、
ごはんをあげるとひと口ふた口食べただけで、
すぐにまたボクの回りをウロウロし始める癖があった。

そんな時に決まって言うセリフが、
「ごはん食べた?」
だった。

そう言っても猫に通じるはずもなく、
ボクは決まってμを抱きかかえると餌の入ったトレーのところまで連れて行った。

そして、μはそれが決まり事かのように再び食事にありつくのだった。
それが日課だった。

「ごはん食べた?」

このセリフが心に現れた時、
ボクの目からは堰を切ったように涙が溢れた。

たかが猫と別れただけなのによ……と笑われてもいい。
仕方ないのだ。
涙が出て来てしまったのだから。

このまま泣き顔では帰れないなぁと思い、
気持ちを落ち着かせるために途中のパーキングエリアで休むことにした。

扇島のトンネルから大黒パーキングまでのおよそ10分弱、
止めようにも涙はあふれて止まらず、風景はにじんだままだった。

それでもパーキングに入り、
車を止めるとようやく気持ちも落ち着いて来て、
どうして涙が出てくるのか考えた。

日常だ。

日常が変わってしまったから、涙が出て来たのだと思った。

当たり前に変わらないと思っていた日常にある日変化が訪れる。
人は、実はそういうことにあまり免疫がなく、
心の処理が追いつかないのだと思った。

そう、μとのことでボクもずっとこの生活が続くのだとどこかで思っていたんだろう。
だけどそれはやはり仮初めなんだということを知らされたとでもいうか……。

ボクはもう「ごはん食べた?」という言葉をμに対して言うことはないのだ、
という実感をした時に、思いのほかボクの中にμが占める範囲を思い知ったのだろう。

たかが猫じゃん。

だけどされど猫なのだ。

無償にボクを頼ったμはもう手元にいない。
これが事実。

もうさー、いいおっさんなんだから感傷的なことをグチグチ言うのはやめろよ、と思う。
だけど、おっさんだからこそ涙もろくなっちゃっているのだ!

うるせーーーっ!!

いやいや、だけどホントに長い旅を終えたような実感だ。

家に居ながらにして旅が出来たとはっ!
なんと贅沢なことなんだ!

さてさて、それはいいとして初めて飛行機に乗ったμは体調を崩すことなく、
無事名古屋の元々の飼い主の元に引き取られた。

「監督は泣いちゃうかもしれないけど、μはもう私に抱っこされてます」
というメールが来た。

むむむっ!

μよ、お前さんオカーちゃんのことを覚えていたのか?

いやいや、そんなはずはなく(そう思いたいだけか!?笑)、
元々の飼い主の説明によれば、
おそらくCocoという先住猫がいたから威厳を示す必要がないのでは?
ということだ。

なるほどそうかもしれない。

そう考えるとこのプロセスはμにとって結果的に良いことだったのかもしれない。
μは今とてもリラックスした状態にあるのかもしれない。
もっとも初めての飛行機のストレスに疲れているということもあるだろう。

まだμはボクのことを覚えているだろう。
猫はしばらくするとちょっと前のことは忘れてしまうという。

ネコノキモチは分からない。

だけどそれが動物ってモノだろう。

それでいいのだ。

過剰に感情移入する人間がいけない!のだ!?

そうそうメールに添付されていたμは、
以前に自らからがCocoの餞別に贈ったぼろ布の上で鎮座していた。

6

ん。

これでいいのだ。
これでいいのだ、と自分に言い聞かせ、
μと、元々の飼い主、そしてCocoとの新生活の幸せを思う。

んーーー、あれだね。
もしかしてさ、おっさんはμという名女優にダマされていたのかも!?
今頃さ、

8

こんな風に舌をぺろっと出して、
「まんまとダマしてやったわよ、フフフ。
おかげでいい生活ができたてよかったわ。
あー元の生活に戻れてぬくぬくぅ〜」
なんて思っているのかもしれない。

ソンナワキャナイ……笑

μが朝食べ残していったごはんを片付けた。

7

ちょっと涙がにじんだ。

「ちょっとぉーーー!おっさんさー、アタチのことも忘れないでよっ!」

おっ!?おおおおっ!?

そうだった。

実は、昨日、μを送り出して家に戻ってくるや、
チャカを避妊手術をするために病院に預けたのだった。

一泊させてさっき引き取りに行ってきた。

術後、縫合後が気になるらしくどうも糸を引っ張ってしまうので、
ご覧の通り、ここ数日はこのままでいてもらうことになる。

9

エリザベスチャカピンと命名した。

「なんかぁー、だっせー名前!」

そう言うなチャカよ。

おっ、そうだ。

エリザベスチャカピンよ、手術のためにごはん抜きだっただろ?
お腹空いてるだろ?

ごめんごめん。

今ごはん出してあげるからな。

ん?

あれ?

「エリザベスチャカピンよ、まだ残ってるぞ?」
「うるさいわよー、手術してまだお腹が痛んだから好きにさせてよっ!」
「はいはい」

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チャカは、エリザベスを付けたのが面白いのかうっとうしいのか、
あちこちを歩き回っている。

「ごはん食べた?ちゃんと食べなきゃダメじゃないか……」

ボクは、チャカを抱きかかえると餌の入ったトレーの前におろす。

チャカは、いきなり目の前にごはんが現れたが何の疑問もなく、
むしゃむしゃと食べ始める。

ありふれた日常。
これからも続く日常……。


チャンチャン☀

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