映画

2011-07-29

宮崎吾朗監督作『コクリコ坂から』感想文

言わずと知れたスタジオジブリ作品。

横浜の昭和38年の風景が忠実に描かれているということで、
アニメーション作品ながらちょっと楽しみに観に行った。

今回はファンタジーなし、ということらしいが、
何をや言わん、
これは良くも悪くも今まで以上にファンタジーファンタジーした甘いドラマである。

お話はシンプルである。

物語の骨格は、お互いに好意を持った男女が、実は兄妹であった。
そこで揺れ動く2人の気持ちを描いたものである。

それだけのお話。

もっともそこに2人が通学する学校のクラブハウスの存続問題が絡んで来たりして、
物語に彩りを添えてはいるが……。

さて、良くも悪くもファンタジーと書いたのは、
これらのエピソードが綴れて行く中で、
いわゆる「悪い人」がひとりも出て来ないからだ。

ジブリ作品のすべてに於いて、だいたい「悪い人」は出て来ない。
だから、それはそれでいいのだ。
安心してみられるからね。

しかし、数あるジブリ作品の多くは、確かに「いい人」しか出て来ないが、
そこには作者の作品を作る上での「意地悪な視線」、
つまり「毒」が介在している。
この毒は多重のオブラートに包まれており、
なかなか見えなくしてあるんだけど、
ボクは「崖の上のポニョ」など、
この「毒」が蔓延してたいい作品だなぁと感じている。

ポニョに毒!?
そんなのあるの!?

あるんです。

だけどそれはまた別の話なので、気が向いたらということで(笑)

まったく偏った見方かもしれないけど、
ジブリ作品は、この「毒」があるから、
「いい人」しか出て来なくても、
逆説的な言い方かもしれないけど、
「安心」して観られるのだと思う。

まぁ、もっともボクの鑑賞の仕方自体が意地悪かもしれないので、
これからこの作品を観る方にはなんの参考にもなりません(苦笑)

毎度のことながら、ボクの意見は極めてマイノリティで独断と偏見に満ちているからね。

ここまで否定的な感じで書いて来たけど、
ボクは描き方はともかくとして、
こういう作品はキライではない。

なんつーんだろ、ほっとするというのかな。
毒があってこその映画作品、という気持ちがある反面、
こういう作品も当然アリ!というのは否定しない。
ほろっと泣ける場面もあるしね。

ま、あとは観る人の感じ方次第、ってとこかな?

「悪い映画」ではありません。


チャンチャン☁

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2011-06-27

深作欣ニ監督・笠原和夫脚本『仁義なき戦い』(1973年)感想文

今更語ることもないほどの日本映画の名作。

某脚本家の方のブログで紹介されていたので、
速攻iTunesでダウンロード(レンタル・48時間再生可能で300円!)してみた。
(iTunesで観る映画というのも気になってたしw)

と、いうのもこの作品、
ずーーーっと気にしていたんだけど、
どこかで流れていたのをちらっとみたことはあったものの、
実は、ちゃんと観るのは初めてだった。

いやぁー、改めてちゃんと観てみて……

スゴイっ!!

のひと言に尽きる。

何がって、

登場人物たちみんなバカでずるくて人間臭くてとってもチャーミング。
演じる俳優たちがみんな色っぽい。

戦後の混乱期からの時代を扱っているからという理由だけではなく、
画面からは熱気が溢れている。

脚本もいい!
大胆な構成に的確なシーン省略。
しっかりとしたセリフ。
物語は小気味よく展開して行く。

そして、演出はキチガイじみている。
いや、とても狂ってる。

この作品は、監督がすごいとか、俳優がいいとか、
そういうレベルを簡単に凌駕してしまってる、と思う。

なんて言うんだろうか……

この作品に関わったすべての人たちが熱に浮かされて参加していたんだろうなぁ……
と、感じる。

もうさ、画面から溢れ出るパワーがハンパないのだ。

こんな作品に関われたらみんな幸せだろうなぁ……と、
うらやまし過ぎて嫉妬さえ感じてくる。

この作品を観たあと、医者がタイムスリップして江戸時代に行ってしまう
某ヒットドラマの最終回を観た。

このドラマ、好きでずっと観てたんだけど、
なんだか……つまらなかったw

ドラマが悪いというのではなく、
なんていうんだろう……そう、行儀が良すぎるのだ。
すべてに於いて。
「仁義なき……」がヤクザを扱っているから行儀が悪いというのではない。

これは、映画・ドラマに限らず、「表現」というものは、
きっと「理屈」を超えたところのエネルギーを
観る側にどれだけ感じさせられるかということに尽きるからではないのかな?と、今更ながら思った。

表現者の、心の底にあるドロドロした情念を
惜しげもなく隠すことなくひけらかす、これが大事なんだろう。

すべてが小綺麗になり、優しくて、規則が細かくなって窮屈な時代。

こんな時代だからこそ、「仁義なき戦い」にカウンターパンチをもらうのもいいのかもよ?

しかし、この作品が作られたのが1973年ってさぁ……ちっとも古くないし、
むしろ新鮮ささえ感じるんだよ。

どーいうことなんだろうね!?

ちなみに、MacBook Proを37インチのテレビにつないで、iTunesで再生して観た。
画像はとっても綺麗でした!


チャンチャン☁

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2011-03-05

キム・ジウン監督作『悪魔を見た』感想文

言わずと知れた韓国のスーパースター、イ・ビョンホン主演の韓国映画。

物語は、いたってシンプルで、
理由なき動機で婚約者を殺されてしまった男の復讐を成し遂げるまでのお話。

その殺人者の役に、『オールドボーイ』などで主演したチェ・ミンスク。

二大俳優の激突というわけだ。

しかし、なんだなぁ。
韓国映画は復讐劇っていうのが多いけど、そういうお国柄なのかな?

まず最初に感じたのが、チェ・ミンスク演じたこんな男が近くにいたらイヤだなぁ……ってこと。
だって、この男、人を殺すのに"動機"がないのだ。
敢えてあるとしたら、自分のプライドを傷つけられたから、ってとこだろうか?
そのプライドは、「え?そんなことでぶち切れちゃうの?」っていうくらい臨界点は低い。
そして、そのプライドの裏には、自らの動物的欲望(この映画の場合は殺人の快楽)が最優先する、
という理由が隠れている最悪の男なのだ。

チェ・ミンスク演ずる殺人者は、
若い女ばかりを襲い、"獲物"を裸体に剥き、生きながらにして、バラバラにして殺す。

韓国映画がすごいのは、思わず目を背けてしまうようなそういう描写をちゃんと見せる。
殺しの場面はかなりエグい。
ボクも、こういうのは得意な方ではないが、っつーか、どっちかというとかなり苦手w
いやはや、そういうのが嫌いな人は、もしかして気持ち悪くなるかもしれない。
それほどまでにエグい。

だけど、そこまで描くから、物語を観る側には、
この"殺人者"がとても憎ったらしく感じられる。
主人公の気持ちに感情移入が出来るって仕組みになっている。

さて、そんな殺人者を相手に、主人公がどんな復讐劇を見せてくれるのか?というのが、
物語の要になっていく。

この展開が面白い。

普通の感覚なら、復讐というのは、相手を殺すということに完結する。

ところが、主人公の男は、この殺人者を簡単には殺さない。
居所を突き止め、痛めつけても、逃亡資金を与えてまで、生かしておく。
その時に、殺人者の体内にGPS機能を持ったカプセルを飲ませ動向を監視する。

そして、要所要所で現れ殺人者を嬲る。

つまり、簡単には殺さないぞ、恐怖を味わえというわけだ。
婚約者が味わったであろう"恐怖"をお前も味わってから死ね、ということね。
主人公の、その気持ちは痛いほどに分かる。

ここで、嬲られる側にしてみれば、
執拗までに繰り返される暴力にやがて"恐怖"を感じていくものなのだが、
なかなかどうしてこの殺人者は、主人公の復讐に屈しないのだ。

ホント、こんな男が近くにいたらすっげーイヤなんだけど、
物語を支えていく悪役としては最強にして最悪に描かれている。

その屈しない様はかなりのもので、かなりにくったらしい。
しかしアレだね、ここまで最悪だと、
不思議なもので、ある種の愛嬌さえ感じてきてしまうから不思議。
いや、アレだよ。
ホント、隣りにこんな男がいたら、ホントーーーにイヤなんだよ。
物語の登場人物としてはね、アリってことね。

この映画、そういう人物描写が出来る俳優の演技力と、
それをしっかりと見せる演出力はすごい、面白いと思った。

しかし……

これはマイノリティな意見として敢えて言うならば、
結末の持って行き方が「これでいいのだろうか?」と思った。

それはタイトルの持つ意味にも通じるモノなんだけど、
ボクはこの作品に、悪魔を見なかった。

要するに「詰めが甘いな」と感じたんだけど、
ボクが思う結末にしたら、もっと後味の悪い作品になっただろうと思う。

あくまでも"復讐劇"なので、今のままでも、充分、後味は良くないんだけど、
それでも物語には"救い"があって、
創作者たちのエンタテインメントを作るという気概が、
ああいう結末に持って行かざるを得ないのだろうとは思う。

いや、アレです。

とはいえ、充分見応えのある作品です。
やっぱり韓国映画恐るべしです。
底力がハンパでない!!

あ、そうそうこの作品を見て、
ふと以前に自分が思ったことを思い出した。

「正義を貫けば悪に寝返る」。


チャンチャン☀

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2011-02-26

Brillia Short Shorts Theater

「あしたのジョー」を観たあと、
前から気になっていた『Brillia Short Shorts Theater』という
ショートムービー専門の映画館に足を運んだ。

観た作品は、
『Cashback』Sean Ellis / 18:00 / コメディ / イギリス / 2004
『I'll Wait for the Next One』Philippe Orreindy / 4:20 / ドラマ / フランス / 2002
『つみきのいえ』加藤久仁生/Kunio Kato / 12:03 / アニメーション / 日本 / 2008
『The Substitute』Andrea Jublin / 16:00 / コメディ / イタリア / 2006
以上の4作品。
すべてを観ても1時間、1000円(ショートショートシアターのiPhoneアプリを入れていると200円割引!)。
とてもお得感のある映画館だ。
内装もこ洒落でいて、気持ちのいい映画館である。

『つみきのいえ』は、オスカーを獲っているので、ご存知の方も多いと思うが、
他の作品も遜色なく、どれも面白かった。

その中でも特に気に入ったのが、フランスの『I'll Wait for the Next One』という作品。

ネタばれ覚悟で、書きますね。
見ようと思った方はスルーしてください。

この作品は、4:20ととても短い。
物語はいたって単純。

どこにでもいそうな50才前後の中年女性が地下鉄に乗るところから物語が始まる。
同時に、その車両に30才前後の青年が乗って来る。
青年は、地下鉄が走り出すと、「ボクの話を聞いてください!」と
突然大きな声で、自らの身の上を話し始め、彼女が欲しいのだ!と訴える。
彼の話は切実で、ホンの短い間に乗り合わせた乗客たちの心をとらえていく。
そして、間もなく次の駅に着こうとした時、青年は最後に言う。

「ボクの話に共感した方は次の駅で降りください!」と。

物語冒頭で同乗した中年女性は、最初のうちこそ「うさんくさい男」だくらいに思って、
そういう視線を向けていたのだが、青年の切実に次第に心を許し、
最後のセリフを聞く頃にはすっかり頬がほころんでいた。

地下鉄が次に駅に着いた。
中年女性は、微笑みをたたえ、まるで少女のようなうきうきした気分で車両から降りる。

しかし!

一緒に降りると思われていた青年は降りることなく、
地下鉄のドアが閉まる瞬間に言う。

「ごめん、寸劇だったんだ」

そして、無情にもドアが閉まり、地下鉄は消えていく。

中年女性は、ただただ呆然としてとり残された。

The end……。


というわけ。

うむーーー、フランスらしい残酷さ!

だけど人生なんてそんなモノだよね。
ということを4:20の間にしっかり感じさせてくれる。

なんかさ、道ばたで500円拾ったときのような気分になれた作品でした。

こんな感じの作品を見られるなら、
これからもちょくちょく足を運んでみようかな?

大変お勧めな映画館です。

そうそう、いつかセカンドライフを使って製作したショートムービー『ぼくのおとうさん』(マシニマ)もこの映画館でかけられるといいね!

あ、そうそう昨日から始まってんだけど、
セカンドライフ内で今日明日と「ぼくのおとうさん」の試写会をやってますので、
アカウントをお持ちの方、観てみようかなーと思った方は、インしてみてね!

詳細はこちらにあります!

ソラマメ 『セカンドライフプレスリリース』

あーーーー!
そうだった、この映画館の関係の『ショートショートフィルムフェスティバル』というコンテストに「ぼくのおとうさん」はエントリーしてたんだっけ……ニャハハ

チャンチャン☀

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曽利文彦監督作『あしたのジョー』感想文

ひとことで言うと誰もが楽しめる作品になっている。
まぁ、面白かった。

しかし、『Space Battle Shipヤマト』を観たときも思ったのだが、
小説が原作のものと違い、あらかじめビジュアルイメージのあるものを
リメイクするというのはかなり大変な作業だと思った。

この作品は、いい意味でも悪い意味でも、原作と同じである。
アニメや漫画のイメージを損なうことなく、物語が展開していく。

もちろん、あの膨大な原作の長さをまとめるには、
時間の制約があるので、かなりはしょってしまわざるを得ないのだが、
それでもシナリオはうまいことまとめている。
スピーディーな展開は演出ともに、上手だな、と思った。

原作のエッセスをうまく引き出し、忠実に再現したことは称賛に値する。
とても素晴らしい。

しかし……しかし!である。

あまりにも原作を忠実にというあまり、
オリジナリティに欠けているキライは防ぎようもない。

ボクは、監督は、建設力に満ちた職人であり、
同時に破壊的要素を秘めた創作者であるべきと信じている。

そういう意味に於いて、「あしたのジョー」には、
いまひとつ「原作のエッセンスを引き出しつつも次に何を語るのか?」という
破壊的愉楽を感じられなかったのが残念だ。

とはいえ、スタッフの熱意、キャストの熱意は十二分に伝わってくる作品である。

特に、力石徹役をやった伊勢谷友介さんの肉体には目を見張るものがある。
計量のシーンなんて、ぐぐぐーーーーっとスクリーン引き込まれた。
主役の山下智久さんの肉体もすごい。

あの肉体を見られるだけでもこの作品は必見の価値があるだろうと思う。

さてさて、スタッフロールに元ヨメの名前があったのはここだけの話だ(苦笑)。

元気にしてるんだなぁ……。

チャンチャン☀

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2011-02-18

平山秀幸監督作『太平洋の奇跡〜フォックスと呼ばれた男〜』感想文

いやぁ〜、泣いたっ!
ヤラレタっ!!

とてもすてきな映画です。

今まで、日本人が作る戦争映画って、
負け犬根性丸出しの妙に甘えたモノが多くて辟易としていたんだけど、
この作品はひと味違います。

戦争という大局を語らずに、あくまでも「個人」にスポットを当てていて、
だからこそ戦争というものが見えてくる、という構図が見事に成り立っています。

戦争がダメなことだとか、いかんと言うのはとても簡単だし、
分かりきっていることだから、ボクはそれを声高に語る人や作品が好きでない。
勿論、戦争を礼賛する気はサラサラないけど、
人が人である限り、「争いごと」は避けて通れない。

人は愚かな生き物だからね。
愚かだからこそ、「正しく生きよう」と心がけるのが「人」なんじゃないかと思う。

さて、この作品が秀逸なのは、語り口が、
アメリカ軍から「フォックスと呼ばれ恐れられた男・大場」という男のプライドにおいて展開していく点にある。

大場は多くを語らない。
そこがまた良いのだ。
だからこそ大場のプライドがよく見える。

まだ公開したばかりなので、詳細は書けないけど、
このプライドを貫き通すクライマックスに泣けた。

「なんと愚かなんだ人は!だけどなんと美しく愛すべき存在なのだ、人は!」と。

そう思うと涙があふれて来た。

この涙は決して「戦争に負けてかわいそう、戦争ってしちゃいけないんだ」とかそんな質のモノではない。

人の尊厳というものはこうなのである!と正面から突きつけられた時の涙である。

絶賛したが、少々難も感じた。
展開として、「フォックス」と呼ばれるようになっていったというきっかけ、噂の流布の仕方が弱いのかなぁと思った。
けどね、こんなの重箱の隅をつつくようなことなんだと思う。

この作品は、そんなことよりも何よりももっと大きなものを感じさせてくれると思います。

色々なものが曖昧な現代に於いて、幅広い年代の方々に観てもらいたい作品のひとつだと思います。

チャンチャン☂

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2011-02-05

デヴット・フィンチャー監督作『ソーシャルネットワーク』感想文

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今ではインターネットを語る際には欠かせない存在となっているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に関わった実在する人々を正面から捉えた作品。

面白かったぁーーー!!!

矢継ぎ早に繰り出されるセリフの応酬に、最初は展開も読めず戸惑いを覚えるが、
それにも慣れた頃、物語の構図を理解出来るようになってくる。

物語自体はシンプル。

ちょっとしたきっかけで、誰もが知っている『フェイスブック』というSNSをたちあげたことから起こった人間模様ということに終始する。

それを時系列で並べず、あっちこっちの時間列に飛び、はたまた、敢えて主人公目線を避け、
別角度から「どうして彼らはこう思っているのだろうか?」というアプローチを仕掛けてくる。
そこに善悪はなく、結論は観客の判断に委ねられる。

フィンチャーさんという監督は、映像派と言われているが、
この作品を見るとなかなかどうして、骨太なストーリーテラーを感じる。

実は、ボクも「フェイスブック」には登録しているんだけどいまいち使い方が分かってなくて……(汗)、「この映画を見れば少しはフェイスブックの使い方が分かるかも!?」と思っていたんだけど……。

ボクと同じことを思っている方は大勢いると思いますが、はっきり言います。

それはないです!!

がははははwww

だけど、だからこそ人間ドラマに終始しているので見応えは充分なのだと思います。

ひとつ大きな難点があるとすれば、あまりにも展開が早すぎて、
ちょっとでも気を抜くと物語の展開に置いていかれてしまいます。

まぁ昨今、こういう展開方法は当たり前なので、
その心配は杞憂かもしれないけどね。

タイトルを堂々と「ソーシャルネットワーク」としたところに、
この作品のテーマが隠されており、製作者の自信がうかがえます。

ともかく、この作品は一見の価値あり!


チャンチャン☀

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2010-12-21

山崎貴監督作『Space BattleShip ヤマト』感想文

言わずと知れたかつて一世を風靡したアニメ作品「宇宙戦艦ヤマト」の実写映画化である。

中学生の頃、朝早くに上野の映画館に並んだっけ。。。(遠い目)

それはともかく、こちら実写版の感想だ。

実写版も、原作の、敵・ガミラスからいわれなき攻撃を受け、
放射能汚染で赤くなった地球に緑と水を取り戻そうと、
友好的異星・イスカンダルからのメッセージを受けた人類が、
ヤマトに乗り込み放射能除去装置を手に入れんがため、
遥か彼方の星目指して旅路に出る、
というストーリーボードを踏襲している。

ここで「あれ?」である。

原作アニメでは、「スターシャ」というイスカンダルの女性がホログラムかなんかの映像で登場し、
メッセージを伝えるのだが、このスターシャがいつまで経っても出て来ないのだ。
また、敵の親玉デスラー総統もかなりそのいでたちは原作と異なるものとして描かれている。

スターシャが登場しない理由は、観ていくうちに分かる。(ネタばれになってしまうから書かないけどね)

はてさて、原作をそのままやる必要はないけど、
かつて馴染んだ話の肝の部分を変更されているとなるとちょっと違和感がある。

けれどもそれはそれ、これはこれ。

スターシャを出さない代わりに、お話には面白い仕掛けが用意されていた。

これにはちょっと感心した。

なるほどなぁのオリジナルティである。
それは観てのお楽しみ。

沖田艦長役の山﨑努さんは相変わらずいい味を出している。
なるほどなキャスティングである。

原作ファンには、キャスティングに色々文句もあるようだが、
主演の木村拓哉さんをはじめ、みないい味を出している。

キャスティングでひとつだけ難があるとすれば、
原作では男性で描かれている医療班の佐渡先生役の高島礼子さんかな?
いや、これはキャスティングに難があるというより、
佐渡先生自体の描き方が中途半端だったのでそう感じたのかもしれない。
観ていて「なんで女性に変えたの?」と疑問に思わざるを得なかった。
せっかく女性に変えるなら、その意味が欲しい。
そうでなければ原作そのままの方がお話にふくらみが出たと思えて残念な気分になってしまうのだ。

CGは、「日本映画もCGの使い方がまだまだ」なんて声も聞こえてくるけど、ボクはそうは思わない。
ここまで出来ていれば充分すぎる出来だと思う。
技術なら世界に劣らない。

しかし、だからこそ残念なのが、シナリオの作り方である。

こういう描き方は、これはこれでありなんだろう。
だけれども、それは分かりつつも敢えて言う。

人物の描き方、ストーリーの持って行き方がどうにも幼稚である。

戦闘が多いので、お話の要所要所で人が多く死んでいく。

それ自体はお話の性質上仕方ないことなんだろう。

だけれども、ボクは作り手が、人が死ぬことにカタルシスを求めてお話を作るのはどうにも卑怯な感じがしてならないのだ。

だって、人が死ぬのって言うのは、その出来事自体とても悲しいことだからね。
それを話を盛り上げるために使ってしまうという発想がどうにもいただけない。

作り手の死生観が安っぽく感じられてならないのだ。

死とは、日常であり非日常なのである。

そこをうまく消化出来てないと何を描いても安っぽくなる。

そういえば、この映画を観て真っ先に思い浮かべたのが、
アメリカ映画の「アルマゲドン」である。

あれは地球に襲いかかる巨大隕石に立ち向かう男たちのお話なんだが、
お話の展開はまったく違うけど、
クライマックスでの「死」の捉え方、描き方が同じだと思った。

ちなみに「アルマゲドン」は、ボクの中ではもっともダメな映画のワーストワンくらいになっています……。

まぁ、ボクの意見はマイノリティなんだと自覚はしているけど、
なんだろう……どうしても成熟したお話に感じられないのだから仕方ない。

もっとも「宇宙戦艦ヤマト」にそれを求める方が変なのかもね。

ともあれ、全体としてはがんばっているし、楽しめる作品にはなっている。

「死」云々に関しては、まぁ、好みだからね。

聞き流してくださいな。

さてさて、今回も映画界の末席から言いたいことを言わせていただきました。
もし関係者の方がここを読んでも、お気を悪くされないように!
あくまでもいち観客のちっちゃな意見ですからね!!

チャンチャン☁

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2010-11-23

ドンキホーテ

……といっても、色んなモノがたくさん売っているあのお店のそれではない。

小説のね、「ドンキホーテ」のお話。

セカンドライフで作っていた『ぼくのおとうさん』が、ようやく完成した。

いままだ、英語字幕版、日本語字幕版を作っているので、
完成したという気分がないので、ここには書かなかったのだが、
ふと思い立って書いてみることにした。

いやぁ……長かったなぁ。
シナリオを書いたのが、2008年の3月頃だった。
それから2年と7,8ヶ月を過ぎた。

色んなことがありました。
思い出せばきりがない。

けど、そんな感傷に浸っているヒマなど、今はまだ、ない。

先へ先へと進まなきゃねっ!

ということで、
総尺25分のこの作品は海外の映画祭に出品すべく色々準備中〜〜〜♪

まずはカンヌ♪

「お!?なんと無謀で金と労力の無駄遣いなんだ!!!」

はい、おっしゃる通りでございます。

けどね、寝てたって時は過ぎる。
恥をかいたって時は過ぎる。
何もしないで後悔するよりは、やって恥をかいた方がなんぼかまし。
結果はどうでもいいのだ。

いや……よくないなw

いい方がいいに決まってる!

まっ、それはともかく。

別にいいのだ。
ドンキホーテで。

風車をドラゴンと思って戦いを挑むアホ。

アホでええやん。

アホでも、充実していればそれが人生の醍醐味ってことだと、
ボクは本気で思っている。

さて、完成したと浮かれてられない。
むしろこれからが本番!

ふんどし締め直して、えいえいおー!だっ!!

つーこで、「ぼくのおとうさん」の予告編をどうぞ♪

猫バカやってるだけじゃぁーないのだwww
ニャハハハ


チャンチャン♨

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2010-08-23

映画「ソルト」&「インセプション」感想文

「ソルト」と「インセプション」、二本観てきた。

まずはソルトの感想文。

アンジェリーナ・ジョリーが好きなので、これは外せないなぁ…と観た一本。
体当たりのアクションは、吹き替えなしでほとんど本人がやったという話だが、
そのせいもあるのか、なかなか見応えがあったね〜。
話自体は、CIAに属していたソルトがロシアスパイの容疑をかけられて、
はてさて彼女はいったいどっちの味方なんだ?、という興味で引っ張っていく。
結果、彼女を突き動かしているモチベーションが見えてくる、という仕組みなんだけど、
その肝心要のモチベーションの部分がいまいち曖昧な感じがした。
こういうのって、日本映画がやると、とくとくとその説明をしちゃったりするんだけど、
それはそれでどうかなぁと思うんだけど、この作品では、そこをはしょり過ぎって感じがして、
アクション自体が面白いので、ついつい観ちゃうけど、
あまり心に残らない作品となってしまっているのが残念。

ま、ハリウッドアクション映画にそこを求めちゃダメってことかい?
そうは思いたくないけど。

お次は、インセプション。

渡辺謙さんが出演しているハリウッド映画ということで、話題になってる作品だよね。
まずはのひと言。

ラストカットにやられました!ってとこかな?

ボクは比較的好きな作品のひとつです。

構成もなかなか凝っているんだけど、「夢」をテーマにしているんだけど、
街がぐにゃーと曲がってしまったりとか、もっとそういう効果も観たかった気がするのは欲張り?

理解してみれば、まったく素直な構成なんだけど、
一瞬でも気を抜いて展開についていけないと、
まったく相手にしてもらえない作りになっちゃっているね。
杖をついたおばあちゃんがひとりで観ていたけど、
あの展開を理解出来たんかな?ちょっと疑問。
話はちょっと違うけど、インセプションを観てて思い出したのが「マトリックス」。
「マトリックス」は仮想現実の話だったけど、
まぁ、夢を映像化すると仮想現実っぽくなるはずなので、
そういう意味では、視覚効果的なものは、以前の作品だけど、
マトリックスの方が豊富なイメージアイディアに支えられていた気がする。
「夢」だったら、もっと自由な映像表現・シナリオの作り方っていうのがあったんじゃないかな?
ちょっとテツガク的になっているキライがある反面、
深層心理を描きたかったみたいだけど、
それにしてはちょっと食い足らない感じもしたなぁ……
ちょっと中途半端?かな……

さてさて、相変わらず映画界の末席から生意気な意見を言ってますが、
ま、言うは易し行うは難しってことで、
そのあたりはわきまえてますので〜。
だけど感想くらい自由にいわなくっちゃな!(笑)


ではでは〜。チャンチャン

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